いわせ薬局

2026.04.02

薬の正しい保管方法とは?温度・湿度・光から守る5つのポイント

薬の正しい保管方法とは?温度・湿度・光から守る5つのポイント

「この薬、まだ使えるかな?」と不安に感じたことはありませんか

引き出しの奥から出てきた薬、冷蔵庫に入れっぱなしの目薬、車のダッシュボードに置いた頭痛薬――。薬の保管方法に迷った経験は、多くの方にあるのではないでしょうか。

薬は温度・湿度・光の影響を受けやすく、正しく保管しないと品質が変化する可能性があります。せっかくの薬の効果を十分に発揮させるためにも、保管の基本を知っておくことはとても大切です。

日本薬剤師会でも「薬の適正な保管・管理」について啓発活動を行っており、保管ミスによる健康被害を防ぐことの重要性が指摘されています。

この記事では、いわせ薬局(高知県四万十市)の薬剤師が、ご家庭でできる薬の正しい保管方法を分かりやすくお伝えします。

薬の品質が変わる3つの原因

1. 温度 ― 「室温保存」と「冷所保存」を正しく理解する

多くの薬は「室温保存(1〜30℃)」が基本です。日本薬局方では室温を「1〜30℃」と定義しており、ほとんどの内服薬・外用薬はこの範囲で保管すれば問題ありません。

しかし、真夏の車内は60℃を超えることもあり、窓際も直射日光で温度が急上昇します。このような高温環境に放置すると、有効成分が分解されたり、錠剤の表面が変色したりする可能性があります。

  • 一般的な内服薬・外用薬:直射日光を避け、室温(15〜25℃が目安)で保管
  • インスリン製剤・一部の坐薬・シロップ剤:冷蔵庫(2〜8℃)での保管が指示される場合あり
  • 冷蔵保管の指示がない薬を冷蔵庫に入れると、結露による湿気で品質が変わることも
  • 坐薬は体温で溶けるように設計されているため、夏場は冷蔵庫保管が推奨されることが多い

2. 湿度 ― 四万十市の気候で特に注意

湿気は錠剤やカプセルにとって大敵です。特に四万十市は年間を通じて湿度が高い地域であり、梅雨時期から夏場にかけては特に薬の保管に注意が必要です。

  • PTP(プラスチックとアルミのシート)包装のまま保管し、服用直前に取り出す
  • 分包された粉薬は密閉できるジッパー袋に入れると湿気を防ぎやすい
  • 浴室や洗面所、台所のシンク下など湿度が高い場所は避ける
  • 乾燥剤(シリカゲル)を薬の保管ケースに入れておくのも効果的

3. 光(紫外線)― 遮光が必要な薬もあります

一部の薬は光によって成分が分解・変質する場合があります。特にニトログリセリン製剤や一部の抗生物質などは遮光保存が必須です。

  • 遮光袋に入っている薬は、袋から出さずにそのまま保管
  • 窓際やライトの直下は避ける
  • 茶色い遮光瓶に入っている液剤は、そのまま瓶で保管する
  • 透明なケースでの保管は避け、蓋つきの不透明な容器を使うとより安心

家庭でできる正しい保管 5つのポイント

  • ポイント1:薬の説明書(薬剤情報提供文書)を確認する
    薬をもらうときに渡される説明書に「冷所保存」「遮光」「凍結を避ける」などの記載がないか必ずチェックしましょう。説明書を捨ててしまった場合は、お薬手帳の情報をもとに薬局で確認できます。
  • ポイント2:高温多湿・直射日光を避けた場所に保管
    リビングの棚や寝室の引き出しなど、温度変化の少ない場所がおすすめです。車のダッシュボードやグローブボックスは夏場に高温になるため厳禁です。
  • ポイント3:子どもの手の届かない場所に
    厚生労働省も注意喚起しているとおり、小さなお子さまの医薬品誤飲事故は毎年多く報告されています。高い場所やロック付きの棚に保管するのが安全です。
  • ポイント4:使用期限を定期的に確認
    処方薬は原則として処方された期間内に使い切るのが基本です。市販薬も開封後は期限に関わらず早めに使い切りましょう。目薬は開封後1か月を目安に使い切ることが推奨されています。定期的に薬箱を点検し、期限切れの薬は適切に処分してください。
  • ポイント5:他の容器に移し替えない
    誤用を防ぐため、元の容器・包装のまま保管してください。特に似た形・色の錠剤を一つの容器にまとめると、誤って別の薬を飲んでしまう危険があります。

よくある質問

Q. 薬を冷凍庫に入れても大丈夫?

多くの薬は冷凍保存に適していません。凍結することで成分が変質したり、解凍時に品質が変わる可能性があります。特にインスリン製剤は凍結させると使用できなくなるため注意が必要です。

Q. 旅行中の薬の持ち運びは?

夏場の旅行では保冷バッグを活用しましょう。ただし、薬を直接保冷剤に触れさせると凍結する恐れがあるため、タオルで包むなどの工夫が必要です。飛行機での移動時は、預け荷物ではなく手荷物として機内に持ち込むのが安全です。

薬剤師からのアドバイス

保管方法は薬の種類や剤形によって異なります。「冷蔵庫に入れるべきか」「開封後どのくらいもつのか」「見た目が変わったけど使えるか」といった疑問は、処方時や購入時に薬剤師に確認するのが最も確実です。

日本薬剤師会のガイドラインでも、「わからないことは薬剤師に相談を」と呼びかけています。薬の色が変わった、異臭がするなどの異変を感じた場合は使用を中止し、薬剤師にご相談ください。些細なことでも遠慮せずお尋ねください。

いわせ薬局での相談事例

先日、四万十市にお住まいの70代の患者さまから「夏場に薬を車に置きっぱなしにしてしまったが大丈夫か」とご相談がありました。確認したところ、一部の薬は高温にさらされた可能性があったため、処方医に連絡のうえ再処方の手配をさせていただきました。早めにご相談いただけたことで、安心して服薬を再開していただくことができました。

また、「目薬は冷蔵庫に入れるべきですか?」というご質問も多くいただきます。目薬の種類によって保管条件が異なるため、いわせ薬局では、お薬をお渡しする際に保管方法を一つひとつ丁寧にご説明しています。保管用のシールを貼るサービスも行っておりますので、ご自宅での管理に役立ててください。

まとめ

  • 薬の保管は温度・湿度・光の3つに注意
  • 多くの薬は室温・暗所・乾燥した場所で保管
  • 冷蔵庫保管が必要な薬は薬剤師に確認
  • 使用期限や開封後の管理も大切
  • 子どもの手の届かない場所に保管する
  • 旅行時の持ち運びにも注意が必要
  • 迷ったら薬剤師に相談するのが一番安心

薬の保管について少しでも不安がある方は、お気軽にいわせ薬局にご相談ください。四万十市で地域の皆さまの健康を支えるかかりつけ薬局として、丁寧にお答えいたします。

LINEで処方せん受付も行っています。待ち時間の短縮にぜひご活用ください。
いわせ薬局 LINE処方せん受付はこちら

いわせ薬局

この記事を書いた人

いわせ薬局 薬剤師スタッフ

高知県四万十市の調剤薬局「いわせ薬局」の薬剤師が、日々の業務で得た知識や患者さまからよくいただくご質問をもとに、健康に役立つ情報をお届けしています。お薬や健康に関するご相談は、お気軽にいわせ薬局までお問い合わせください。

記事一覧へ戻る

ACCESS 駐車場案内

〒787-0013 ⾼知県四万⼗市右⼭天神町9-28

TOPへ戻る

RECRUIT 採用情報

採用に関する情報はこちら 採用に関する情報はこちら