いわせ薬局

2026.04.02

便秘薬の種類と正しい選び方|市販薬を薬剤師がわかりやすく解説

便秘薬の種類と正しい選び方|市販薬を薬剤師がわかりやすく解説

「便秘が続いてつらい」――でも、どの薬を選べばいいの?

便秘は多くの方が経験する身近な悩みです。厚生労働省の国民生活基礎調査によると、女性の約5人に1人、65歳以上では男女ともに多くの方が便秘の症状を感じているとされています。

ドラッグストアや薬局にはさまざまな便秘薬が並んでいますが、「どれを選べばいいかわからない」「前に使った薬が効きすぎた」「逆にまったく効かなかった」という声をよくいただきます。

便秘薬は種類によって作用のしかたが大きく異なり、体質や症状に合ったものを選ぶことが改善への近道です。自己判断で強い薬を長期間使い続けると、かえって便秘が悪化してしまうケースもあります。この記事では、いわせ薬局(高知県四万十市)の薬剤師が、市販の便秘薬の種類と正しい選び方をわかりやすく解説します。

便秘の主な種類を知ろう

便秘にはいくつかのタイプがあり、原因によって対処法が変わります。まずはご自身の便秘がどのタイプに近いか確認してみましょう。

機能性便秘(生活習慣に関連するもの)

  • 弛緩性便秘:腸の動き(ぜん動運動)が弱くなり、便が腸内に長くとどまる。便が硬くなりやすい。最も多いタイプとされており(日本消化器学会参考)で、運動不足や食物繊維不足の方に多い
  • けいれん性便秘:ストレスや自律神経の乱れで腸が過敏になり、便がコロコロと硬く小さくなる。お腹が張って苦しいことが多い
  • 直腸性便秘:便意を我慢する習慣が続くことで直腸の感覚が鈍くなり、便が直腸にたまっても便意を感じにくくなる

器質性便秘

大腸がん、ポリープ、腸閉塞など腸の病気が原因で起こるもの。急に便秘になった場合、便に血が混じる場合、激しい腹痛を伴う場合は早めの受診が重要です。

薬剤性便秘

服用している薬の副作用で便秘になることもあります。抗コリン薬、オピオイド系鎮痛薬、鉄剤、制酸薬などが原因となる場合があります。心当たりがある方は薬剤師にご相談ください。

市販の便秘薬の主な種類

1. 浸透圧性下剤(酸化マグネシウム系)

  • 腸内に水分を引き込んで便を軟らかくする穏やかな作用
  • 習慣性が比較的少ないとされ、長期使用にも向いている
  • 代表的な成分:酸化マグネシウム
  • 注意点:腎機能が低下している方(高齢者に多い)は高マグネシウム血症のリスクがあるため、事前に薬剤師に相談を。定期的な血液検査が推奨される場合もあります

2. 刺激性下剤(センナ・ビサコジル系)

  • 腸の粘膜を直接刺激してぜん動運動を促す
  • 効果が比較的早く(6〜12時間で効果が現れることが多い)、頑固な便秘にも対応しやすい
  • 代表的な成分:センノシド、ビサコジル、ダイオウ(大黄)
  • 注意点:長期連用すると腸が刺激に慣れてしまい、薬なしでは排便できなくなる可能性がある。どうしても出ないときの「お助け薬」として頓服的に使うのがおすすめ
  • 「ダイエット茶」「デトックス茶」にセンナが含まれていることがあり、知らずに常用しているケースもあるため注意

3. 膨張性下剤

  • 食物繊維のように水分を吸って膨らみ、便のかさを増やして自然な排便を促す
  • 作用は穏やかで、自然な排便リズムに近い
  • 十分な水分摂取が必要(水分が不足すると逆に便秘が悪化する可能性あり)

4. 整腸剤(乳酸菌・ビフィズス菌)

  • 厳密には「下剤」ではないが、腸内環境(腸内フローラ)を整えることで便通の改善が期待できる
  • 副作用が少なく、日常的に取り入れやすい。他の便秘薬との併用も可能
  • 効果を感じるまでに2〜4週間かかる場合がある。継続が大切

5. 浣腸・坐薬

  • 直腸に直接作用し、即効性がある(数分〜30分で効果が出ることが多い)
  • 直腸性便秘に向いている。旅行先での急な便秘にも対応しやすい
  • 常用は避け、緊急時の手段として

便秘薬を選ぶときのポイント

  • 初めての方・軽い便秘:酸化マグネシウム系や整腸剤から始めるのが一般的。体に優しく、習慣性も低い
  • 頑固な便秘:刺激性下剤を短期間使用し、同時に生活習慣の改善を。酸化マグネシウム系との併用も効果的な場合があります
  • お腹が張る・ガスが多い:整腸剤の併用で腸内環境の改善が期待できます
  • 妊娠中・授乳中:使用できない成分があるため、必ず薬剤師に相談。酸化マグネシウムは妊娠中に使用される場合もありますが、必ず主治医の指示に従ってください
  • 他の薬を服用中:飲み合わせの確認が重要です。特にマグネシウム系は一部の抗生物質や骨粗しょう症治療薬との相互作用に注意が必要です

薬剤師からのアドバイス ― 薬と一緒に見直したい生活習慣

便秘の改善には薬だけでなく、毎日の生活習慣の見直しが欠かせません。日本消化器学会のガイドラインでも、生活習慣の改善が便秘治療の基本とされています。

  • 水分をこまめに摂る(1日1.5〜2リットルが目安。特に起床時のコップ1杯の水は腸を刺激する可能性があります)
  • 食物繊維を意識した食事(野菜、海藻、きのこ、雑穀、豆類など。不溶性と水溶性のバランスも意識するとより効果的)
  • 適度な運動(ウォーキングや腹筋運動が腸のぜん動運動を助ける可能性があります。四万十市の自然の中で散歩するのもおすすめです)
  • 便意を我慢しない(特に朝食後は腸の動きが活発になりやすいゴールデンタイム。トイレに行く時間を確保しましょう)
  • 規則正しい食事(1日3食を決まった時間に食べることで、腸のリズムが整いやすくなります)

また、2週間以上市販薬を使っても改善しない場合や、便に血が混じる・体重減少がある・激しい腹痛がある場合は、必ず医療機関を受診してください。

いわせ薬局での相談事例

四万十市にお住まいの50代女性が「毎日センナ茶を飲んでいるのに効かなくなった」とご来局されました。お話を詳しく伺うと、3年以上センナ茶を飲み続けており、最初は1杯で十分だったのが今は3杯飲んでも効かないとのこと。長期間の刺激性下剤の使用で腸が刺激に慣れてしまった(耐性がついた)可能性があったため、酸化マグネシウム系への段階的な切り替えと、水分摂取量の増加・毎朝の散歩をご提案しました。1か月後には「自然なお通じが戻ってきた」とのお声をいただきました。

いわせ薬局では、便秘の原因やこれまでの薬の使用歴、食生活、運動習慣まで丁寧にお伺いし、一人ひとりに合った便秘薬の選択と生活改善のアドバイスを行っています。

まとめ

  • 便秘薬には浸透圧性・刺激性・膨張性・整腸剤・浣腸など複数の種類がある
  • 初めての方は酸化マグネシウム系や整腸剤から始めるのがおすすめ
  • 刺激性下剤は短期間の使用にとどめるのが基本。長期連用は耐性のリスクあり
  • 薬だけでなく水分・食物繊維・運動・排便リズムの見直しも大切
  • 妊娠中や他の薬を服用中の方は必ず薬剤師に相談
  • 改善しない場合や気になる症状がある場合は医療機関を受診

便秘のお悩みは、いわせ薬局の薬剤師にお気軽にご相談ください。四万十市で、あなたに合った便秘対策を一緒に見つけましょう。

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この記事を書いた人

いわせ薬局 薬剤師スタッフ

高知県四万十市の調剤薬局「いわせ薬局」の薬剤師が、日々の業務で得た知識や患者さまからよくいただくご質問をもとに、健康に役立つ情報をお届けしています。お薬や健康に関するご相談は、お気軽にいわせ薬局までお問い合わせください。

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